新生児微笑とは?赤ちゃんが寝ながら笑う理由|生理的微笑と社会的微笑の違い

新生児微笑とは?赤ちゃんが寝ながら笑う理由|生理的微笑と社会的微笑の違い

すやすや眠っていた赤ちゃんが、突然ニコッ。

「今、笑った!」
「何か楽しい夢でも見ているのかな?」

新生児の時期に見られるこの不思議な笑顔は、「新生児微笑」や「生理的微笑」と呼ばれます。

眠っている赤ちゃんがふっと笑う姿は、昔から「天使の微笑み」と表現されることもあります。

でも、生まれたばかりなのに、どうして笑えるのでしょうか?

実は赤ちゃんの笑顔には、生まれて間もない頃から見られる自発的な微笑と、人の顔や声に反応して見せるようになる社会的微笑があります。

しかも研究では、新生児が眠っている間に見せる笑顔と睡眠状態の関係まで調べられています。

この記事では、新生児微笑とは何なのか、赤ちゃんが寝ながら笑う理由、生理的微笑と社会的微笑の違い、いつ頃から人に向かって笑うようになるのかを分かりやすく紹介します。

眠りながら微笑む新生児

新生児微笑とは?生まれたばかりの赤ちゃんが見せる笑顔

新生児微笑とは、生まれて間もない赤ちゃんに見られる、自発的な笑顔のような表情です。

一般には生理的微笑と呼ばれることもあり、人に笑いかけられたから笑い返す「社会的微笑」とは区別されています。

特徴的なのは、起きているときよりも眠っているときに見られることが多いことです。

口角がふっと上がったと思ったら、数秒でいつもの寝顔に戻る。

ママ・パパからすると、まるで赤ちゃんが楽しい夢を見て笑ったように見えます。

「天使の微笑み」と呼びたくなる一瞬

寝ている赤ちゃんが突然ニコッとする姿は、見ているだけで幸せな気持ちになりますよね。

こうした新生児期の笑顔を「天使の微笑み」と表現することもあります。

ほんの一瞬なので、

「今の見た?」
「写真撮りたかった!」

となることも。

では、この笑顔は赤ちゃんが嬉しくて笑っているのでしょうか?

ここが新生児微笑の面白いところです。

赤ちゃんが寝ながら笑うのはなぜ?

新生児微笑について研究すると、赤ちゃんの睡眠との深い関係が見えてきます。

383回の笑顔のうち377回が「active sleep」だった研究

2021年に発表された研究では、健康な正期産の新生児12人を、睡眠中の脳波などを測定しながら動画で観察しました。

そこで記録された笑顔は383回。

そのうち377回が「active sleep」と呼ばれる睡眠状態で起きていました。

active sleepは、新生児期に多く見られる、成人のREM睡眠に相当する特徴を持つ睡眠状態です。

このときの赤ちゃんには、急速な眼球運動だけでなく、

  • 顔をしかめる
  • 手足をピクッと動かす
  • 小さな声を出す
  • 口元が動く
  • ニコッと笑う

といったさまざまな動きが見られます。

つまり、眠っている新生児が突然ニコッとするのは珍しいことではなく、新生児期の睡眠中に見られる特徴的な表情のひとつなのです。

生まれる前から「笑顔」のような表情はある

さらに興味深い研究があります。

4D超音波を使った研究では、胎児期にも笑顔のような表情が観察されています。

つまり、人の顔を見て笑うことを覚えるより前から、赤ちゃんには口角を上げるような自発的な表情が現れることがあります。

生まれたばかりの赤ちゃんが笑っているように見えるのは、「誰かに笑い方を教えてもらったから」ではないんですね。

生理的微笑と社会的微笑の違いは?

赤ちゃんの笑顔について調べると、よく出てくるのが「生理的微笑」と「社会的微笑」という2つの言葉です。

違いを簡単に整理すると、次のようになります。

比較 生理的微笑・新生児微笑 社会的微笑
きっかけ 明確な外からの刺激がなくても現れる 人の顔・声・笑いかけなどへの反応として現れる
見られやすい状態 特に睡眠中 起きて人と関わっているとき
時期 新生児期から見られる 生後2か月頃がひとつの目安
特徴 自発的に現れる笑顔 人とのやりとりの中で現れる笑顔

大きな違いは、「誰かに笑いかけられたから笑ったのか」というところです。

新生児微笑は、周囲からの働きかけがなくても現れます。

それに対して社会的微笑では、ママやパパが笑いかけたり話しかけたりすると、赤ちゃんがこちらを見てニコッと笑うようになります。

新生児期の「突然ニコッ」から、人とのやりとりの中で生まれる「ニコッ」へ。

赤ちゃんの笑顔にも、発達による変化があるのです。

赤ちゃんに笑いかける保護者

社会的微笑とは?赤ちゃんはいつから笑い返す?

社会的微笑とは、人の顔や声、笑いかけなどに反応して見せる笑顔です。

「笑ったように見えた」から一歩進んで、

こちらが笑う → 赤ちゃんがこちらを見て笑う。

そんなやりとりが始まります。

目安は生後2か月頃

米国小児科学会(AAP)は、赤ちゃんの最初の社会的な笑顔は通常生後2か月の終わり頃までに現れると説明しています。

CDCも、生後2か月の発達の目安として、

  • 人の顔を見る
  • 近づくとうれしそうにする
  • 話しかけたり笑いかけたりすると笑う

などを挙げています。

昨日までは寝ながら突然笑っていた赤ちゃんが、今度は自分の顔を見ながら笑ってくれる。

これはママ・パパにとって、かなり嬉しい瞬間です。

「生理的微笑がなくなって社会的微笑に入れ替わる」とは限らない

生理的微笑から社会的微笑へ「完全に切り替わる」と説明されることもありますが、実際にはそれほどきれいに分かれるわけではありません。

自発的な笑顔が月齢の高い赤ちゃんでも観察された研究があります。

ですから、新生児微笑と社会的微笑は時期によって重なることもあると考えておくと分かりやすいでしょう。

赤ちゃんは夢を見て笑っているの?

寝ながらニコニコしている赤ちゃんを見ると、どうしても気になります。

「どんな夢を見ているんだろう?」

かわいい想像ですよね。

ただ、新生児が大人と同じような内容の夢を見て、その内容が楽しくて笑っているのかどうかは、赤ちゃん本人に聞くことができません。

そのため、「楽しい夢を見ているから新生児微笑が起こる」と確認されているわけではありません。

一方で分かっているのは、新生児の自発的な笑顔がactive sleepと非常に強く関連していることです。

ですから、

「夢を見て笑っているなんて間違い!」

と切り捨てるよりも、

「夢の内容までは分からないけれど、眠っている新生児には本当に笑顔がよく現れる」

と考えるのが、現在分かっていることに近いでしょう。

寝顔を見ながら「いい夢見てるのかな?」と想像する楽しみまで、科学が取り上げる必要はありません。

赤ちゃんの笑顔を楽しむためにできること

社会的微笑が始まってくると、赤ちゃんとのやりとりが一段と楽しくなります。

特別なトレーニングをする必要はありません。

笑いかける・話しかける

赤ちゃんがこちらを見ているときに、笑顔で話しかけてみましょう。

CDCでも、赤ちゃんが声を出したときに笑顔で話しかけるなど、赤ちゃんの反応に応える関わりが紹介されています。

「おはよう」
「気持ちいいね」
「いっぱい寝たね」

内容は何でも構いません。

ママやパパの表情や声そのものが、赤ちゃんとのコミュニケーションになります。

赤ちゃんの反応を待ってみる

話しかけたあと、すぐ次の言葉を続けるのではなく、少し赤ちゃんの顔を見て待ってみるのも面白いです。

じっと顔を見たり、口を動かしたり、声を出したり、ニコッとしたり。

少しずつ「大人が話す → 赤ちゃんが反応する → また大人が応える」というやりとりが増えていきます。

笑わない日があっても、笑わせようと頑張らなくていい

赤ちゃんの発達には個人差があります。

眠かったり、お腹がすいていたり、その日の気分によっても反応は変わります。

毎回笑わせようとする必要はありません。

ただ、発達について気になることがある場合は、健診などで小児科医や保健師に相談してみてください。

まとめ|新生児の「ニコッ」から社会的微笑へ

生まれて間もない赤ちゃんが、眠りながら突然見せる笑顔。

これは新生児微笑・生理的微笑と呼ばれる、自発的な笑顔として知られています。

研究でも、新生児の自発的な笑顔のほとんどがactive sleep中に観察されています。

そして生後2か月頃になると、今度はママやパパの顔を見たり、話しかけられたりしたときに笑う社会的微笑が見られるようになってきます。

眠りながら突然見せる「ニコッ」と、自分を見ながら返してくれる「ニコッ」。

同じ笑顔に見えても、その背景には赤ちゃんの発達による変化があります。

「天使の微笑み」を見つけたら、写真を撮れなくても大丈夫。

ほんの数秒しかない新生児期ならではの表情を、まずはゆっくり眺めてみてください。


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この記事を書いた人:IdeaPuzzle BABY STORE 編集部

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